世界遺産を検定Top > 世界遺産 > 登録抹消された世界遺産
登録抹消された世界遺産
現在、世界中の注目を浴びているユネスコの世界遺産。各国が暫定リストを提出し、登録を待っているものが多数ある。しかし、暫定リストというのは、各国が5年から10年以内の世界遺産への登録を目指し、世界遺産委員会へ提出するリストである。したがって、たとえ各国が暫定リストに掲載し、世界遺産委員会に提出されたとしても、実際、世界遺産委員会がその「顕著で普遍的な価値」を認めたことにはならない。ICOMOS(国際記念物遺跡会議)が、現在暫定リストに登録されているものに対して、登録の延期や非登録の勧告を行ったものもある。
また、世界遺産は登録された後にも、将来にわたって継承していくための保護と管理がなされることも求められる。そのため、その保全状況を6年毎に報告し、世界遺産委員会での再審査を受けなければならない。ということは、一度登録されたもののその登録を抹消されるケースもあり得るということになる。
その具体的な例が、オマーンのアラビアオリックス保護区(自然遺産)である。
アラビアオリックス保護区は、自然遺産の登録基準10を満たすと認められ、1994年に世界自然遺産に登録された。
基準10:生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには、科学上、または、保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。
基準への該当の根拠:
●絶滅が危惧されるアラビアオリックスの野生の生息地を限定する地理学的・自然地理学的な構造を含んでいる。
●オリックス以外の絶滅危惧種の生息地でもある。
しかし、1996年には450頭のアラビアオリックスが生息していたにもかかわらず、その後その数は減少し、現在は65頭に減ってしまったのである。減少の要因は、密猟と環境悪化である。オマーン政府は保護地域の面積を9割削減することを決定しましたが、世界遺産委員会は、「オマーン政府の決定事項は本物件の世界遺産登録の根拠となった普遍的価値を損なうものである」と判断し、本物件の登録抹消を決定したのである。
関連エントリー
- 古都京都の文化財
- 古都奈良の文化財
- 世界遺産への登録
- 世界遺産検定
- 世界文化遺産の登録基準
- 世界自然遺産の登録基準
- 日本の世界遺産
- 文化遺産と自然遺産の不均衡
- 日本の世界自然遺産「知床」
- 世界遺産とは?
- 登録抹消された世界遺産
- 危機遺産指定の解除
- 法隆寺地域の仏教建造物
- 世界遺産とユネスコの活動
- 世界無形遺産
- 世界遺産登録の功罪
- 文化遺産「厳島神社」
- 危機遺産への新たな記載
- 石見銀山遺跡とその文化的景観
- 琉球王国グスク及びその関連遺跡群
- 世界自然遺産「屋久島」
- 世界自然遺産「白神山地」
- 世界文化遺産「日光の社寺」
- 世界文化遺産「姫路城」
- 文化遺産「原爆ドーム」
- 負の世界遺産
- 危機遺産リストへの記載とその理由
- 世界遺産ブームの日本
- 白川郷・五箇山の合掌造り集落
- 紀伊山地の霊場と参詣道
世界遺産を検定Top > 世界遺産 > 登録抹消された世界遺産

